A社について:サプリメントなどの健康商品の通信販売業者である。骨・関節サポート向けサプリメントへ絞り込みをしてから、業績が急速に伸びた。
- 全体の振り返り
- 設問の読み取りの振り返り
- 第一問(1):A社のこれまでの成長を支えた、健康食品の通信販売事業を長期的に継続させていくために必要な施策として、新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に、どのような点い留意して事業を組み立てていくことが必要であるか。80文字以内で答えよ。
- 第一問(2):A社は、急速な事業拡大にもかかわらず、正規社員の数を大幅に増員せずに成長を実現してきた。今後もそうした体制を維持ししてくうえで、どのような点に留意していくべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
- 第二問:A社の従業員の大半を占める非正規社員の管理について
- 第三問:A社では、最近になって大新卒の正規社員を採用し始めた。従来、中途採用しか行わなかった同社が新卒正規社員を採用するようになった理由として、どのようなことが考えられるか。80字以内で答えよ。
- 第四問:A社会では、ICTに専門業者に委託して構築した顧客データベースを活用している。しかし、そこで得られた情報は、必ずしも新商品開発に直接結びついていない。そうした状況が生じる理由について、80字以内で答えよ。
全体の振り返り
設問の読み取りの振り返り
第一問(1):A社のこれまでの成長を支えた、健康食品の通信販売事業を長期的に継続させていくために必要な施策として、新商品の企画や新規顧客を開拓していくこと以外に、どのような点い留意して事業を組み立てていくことが必要であるか。80文字以内で答えよ。
自分の設問の読み取り:
~「事業の組み立て」という言葉から、どういった視点で与件文からヒントを抽出するかを考察した~
」「事業の組み立て」を聞いているので、どのような視点でヒントを抽出するか意図をくみ取るのが難しかった。
第一問(2):A社は、急速な事業拡大にもかかわらず、正規社員の数を大幅に増員せずに成長を実現してきた。今後もそうした体制を維持ししてくうえで、どのような点に留意していくべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
自分の設問の読み取り:
ここの設問は、ある程度、解答をパターン化することができるんではないか、と思った。初見では「正規社員を増やさないことで、ノウハウが蓄積されないのではないか」という視点で答えようとしていたが、ここでも以下三つの軸から考察することができる。人事管理などの面では以下三つのポイントで考察して解答することがポイント。
①部門構造
・能力開発部署の設置(オペレータなどの非正社員の能力開発)
②階層構造
※本事例では改装構造の回答に反映できる与件がないため、解答例では省略
③権限関係
・問い合わせ対応の能力や経験ン位応じた権限委譲。
・権限委譲・権限拡大に伴う職務拡大や職務充実
④コミュニケーション
・問い合わせ情報や、顧客に関する情報を各部署間で共有するための会議やミーティングなどのコミュニケーションの充実化。
第二問:A社の従業員の大半を占める非正規社員の管理について
(1)A社は、同業他社と比べて時給が多少高くても、勤務経験がある中高年層の主婦層をオペレータとして採用している。それには、どのような理由が考えられるか。
設問文中の「勤務経験がある」から「採用後の教育コストを削減できる」と読み取り。「中高年・・」このキーワードから「中高年層を中心に美容や健康の維持・増進への関心が高まっている」「中高年層に健康の維持・増進向けのサプリメント市場が成長するかもしれない」といったところから抽出していた部分は良い。
(2)A社のオペレータの離職率は、同業他社と比べて低水準を保っている。今後、その水準を維持していくために、賃金制度以外に、どのような具体的施策を講じるべきか。中小企業診断士として、100字以内で助言せよ。
「賃金制度以外に」ということのなので、人的資源管理の切り口。これもある程度パターン化できる。
人的資源施策の切り口
①採用:シフト等柔軟な勤務形態での雇用
②評価:問い合わせ対応や販売実績などに基づく公平・公正な評価。
③能力開発:問い合わせ対応力を強化するためのOJT、Off-_JT、研修等。
第三問:A社では、最近になって大新卒の正規社員を採用し始めた。従来、中途採用しか行わなかった同社が新卒正規社員を採用するようになった理由として、どのようなことが考えられるか。80字以内で答えよ。
ここで「ノウハウの蓄積」ですね。企業が新卒採用を行う理由としては以下が主なので覚えておく。
新卒採用を行う理由
・ノウハウの蓄積
・人件費の抑制
第四問:A社会では、ICTに専門業者に委託して構築した顧客データベースを活用している。しかし、そこで得られた情報は、必ずしも新商品開発に直接結びついていない。そうした状況が生じる理由について、80字以内で答えよ。
「これはおそらく、新商品の開発に求められるのは、現在の顧客のニーズや需要に基づく情報であるが、外注によるICT専門業者の顧客データベースは過去の顧客の実績で、コールセンターへの問い合わせで得られる現在の生の顧客のニーズや需要の情報が不足していたり、乖離しているのだな。」
と推測。つまり、ICTで構築した顧客データベースに含まれる情報は既存顧客の過去の実績をもとにした情報がメインであり、新商品開発に必要な需要などは含んでいない、という、シンプルな視点ですね。
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