企業が、自社の経営理念、ビジョンに基づいて企業活動を行なっていくにあたっては、最上流部の経営戦略の策定が非常に重要となります。
例えば、おしゃれなカフェとして皆さんに馴染みのあるスターバックスを例にあげてみましょう。
スターバックスは、「人々の心を豊かで活力あるものにするために-ひとりのお客様、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから」をミッションに掲げています。
スターバックスといえば、町歩きに疲れてホッと一息つきたい時や、作業をしたい時、友達とゆっくり世間話をしたい時によく使われていますね。コーヒーショップならどこにでもあるはずですが、なぜか「スタバに行きたい」と思うときはありませんか?
スターバックスは、コーヒーや軽食を販売するだけではなく、コーヒーのセミナーを開いたり、最近だとプラスチック削減のための取り組みをやったり、災害時に「道のカフェ」を開いて被災された方々にコーヒーを配ったり、チャリティのライブツアーをやったり。全く広告を打たないことで有名なスターバックスですが、出店する際には例えばスターバックスがありそうな街をあえて選定したり、立地戦略もしっかりしています。
彼らの企業ブランディングは非常に計算されていて、何より「コミュニティ」を意識して、「人と街に溶け込む」ということを、あらゆる手段を使って実践しているんですね。単純にコーヒーを売って利益を得ているだけではなく、企業としてはおそらく、「社会的責任意識の高い企業」としてのブランディングを行っているのだろうと思います。
今ある多くの中小企業において、社長さんたちが会社を興した際には、同じように企業が辿るべき戦略をきっちり練っていたのに、数年間継続していく中で、目の前の利益を追うことをどうしても優先してしまい、最初に立てた戦略などはどこか忘れてしまったケースも多々あると思います。
ただ、凄まじいスピード感でいろんな環境が変化する現代においては、競争関係にあるライバル企業に対して、自社の限られた経営資源を使って、最大限パワーを発揮していくためには、自社がもつ資源をどのように活用していくのか、とか、どのポジションを狙っていくべきか、ターゲットはどこにすべきか、といったことを綿密に考えて戦略を立てなければいけません。
では、具体的にどのようなプロセスで、自社の戦略を考えていかなければいけないのかは、次でご説明します。
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